前回にDDNSの設定を行いルーターの場所がわかるようにしましたので、今回はそのルーターに外出先からログインできるようにVPNの設定を行いたいと思います。
VPNにもいろいろ仕組みというか規格のようなものがありますが、私が今回設定するのはOpenVPNという規格です。
というのも、以前使っていたSynology社製ルーターRT2600acでOpenVPNを利用していた経緯があり、まずは既存環境を取り戻そうというわけです。
OpenVPNの設定
まずはルーター管理画面にログインし、ページ向かって左下の「詳細設定」から「VPN」をクリックします。
表示されたページの最初のタブ「VPNサーバー」がVPNに関する項目設定になるのですが、その中から「OpenVPN」ボタンをクリックします。
はじめは「OpenVPNサーバーを有効にする」チェックOFFになっているのでそれ以外が表示されていませんが、チェックONに変更すると、この項目以下が下の画像のように表示されます。
基本的には「サーバーポート」を、注意書きにあるように1025~65535中の適当な数字に設定して「適用」をクリックすれば終了です。
その後、「OpenVPN設定をファイルにエクスポート」から「~.ovpn」というファイルをダウンロードしてくださいね。
iPhoneにOpenVPNを設定する
パソコンでの操作(iTunes)
パソコンでの操作と題していますが、まず初めにiPhoneのAppStoreから「OpenVPN」というアプリをダウンロードしておきます。
その後パソコンに繋いでiTunesを表示し、「ファイル共有」を使って、先ほど上でダウンロードした「~.ovpn」ファイルをiPhoneにコピーという流れです。コピーまでの簡単な手順はこんな感じ。
- iPhoneをつないだパソコン上でiTunesを開きます
- iTunes向かって左上にあるiPhoneマークをクリックします(画像1枚目)
- 設定->ファイル共有->OpenVPN とクリックします(画像2枚目)
- ここに表示された「OpenVPNの書類」に、上でエクスポートした「~.ovpn」ファイルをドラッグアンドドロップします(画像3枚目)
私はiPhoneをiTunesに接続するときにLightningケーブルを使っていますが、wifi共有を設定している場合は特にケーブルで繋げなくてもこれらの作業を行うことができます。
iPhoneでの操作
次にiphoneの操作になりますが、やることをざっくりと説明すると、アプリ内で先ほどコピーした「~.ovpn」ファイルを登録するという手順です。 iTunesで行ったことはあくまでファイルコピーなので、あれだけで登録できた事にはなりません。
※「OpenVPN」アプリがホームにない場合、右スワイプでアプリ一覧の中から探してくださいね。
- iPhone上でOpenVPNアプリを探しタップ(画像1枚目)
- アプリが起動するといきなり設定ファイルを追加するか?と聞かれるのでADDをタップ(画像2枚目)
- ユーザー名とパスワードを入力し右上のADDをタップ(画像3枚目)
- 正常に追加されると、一覧画面で表示されます(画像4枚目)
ここで入力するユーザー名・パスワードですが、ルーターの初期設定で登録したユーザー名・パスワードでOKです。
もし、VPNログインするだけの専用ユーザーを別で用意したい場合は、VPNの管理画面の下の方でユーザーを追加してくださいね。
接続確認
ここまで完了すれば、一通りの設定はすべて終了です。最後にiPhoneで外出先(または自室でwifiをOFFにしてください)で、「OpenVPN Profile」と書いているところの左のスイッチをONにしてください。iPhoneの通知領域に「VPN」のマークが表示されれば成功です!お疲れ様でした!
最後に
もしも上手くいかない場合は、設定やiPhoneの操作、ユーザー名・パスワードを再度確認することも重要です。
間違いがなさそうなのにそれでも一向に繋がらない場合は、先のDDNSの設定にミスがあるかもしれないので一度確認してみてくださいね。
またこのルーター、バージョンアップでWireGuardにも対応したこともあって後日WireGuardで使えるようにしましたので、良かったらこちらも読んでみてください!